台帳管理とブロックチェーン技術について

本年も、よろしくお願い申し上げます。
今、税務申告のための帳簿整理等を行っていることに、関連してではないですが、近年注目されている分散型台帳技術に関しても、以下に説明したいと思います。

(1)経理の台帳管理
 去年の年末から本年の年始にかけては、本年の税務申告に向けて、経理ソフトにて経理帳簿に記入・チェックしています。
 経理ソフトでの台帳管理の整合性のチェックは、銀行通帳、請求書、現金出納帳(エクセル)等により、整合性をチェックします。
 この整合結果OK後の申告決算書等と共に、個人の所得税等の申告書類を作成して、税務署に提出すれば、本年の申告は終了します。

話は代わりますが、上記は個人の経理取引の履歴を管理し、台帳に記入するという過程ですが、これを不特定多数の取引に利用したのが、下記のブロックチェーン技術です。

(2)ブロックチェーン技術について
 昨年末には、ビットコインの相場で、急騰していることがニュースになっていました。
 このビットコインという仮想通貨を支える技術は、ブロックチェーン技術です。この技術は、ネットワーク型の分散型台帳技術ともいわれます。
 分散型台帳ですので、ネットワーク上に、同じ取引履歴が記録された台帳が複数存在するのものです。クライアントーサーバ型のように、一つの管理主体によって、管理されていないというものです。
 専門的なことは、簡単ではないため、簡単に説明しますが、
 ・取引履歴が一塊のブロックごとに、チェーンして行く台帳であり、ネットワーク状に接続されたコンピュータでは、そのブロックごとのチェーンが、回覧されて、分散された各台帳に記録されていきます。
 ・データ改竄ができない、過去の取引が変更・削除できないという台帳です。

(3)ビットコインでは、これらの分散型台帳に新たに記録するブロックの整合性について、確認・チェックする作業は、複数のコンピュータで行われ(参加するコンピュータで競って確認作業が行われる)、一番早く追加するブロックの整合性を確認したものに、ビットコインで報酬が支払われる仕組みです。これを、採掘作業(マイニング)といいます。

 なお、ビットコインの通貨発行上限は、策定されたソフトにより定められており、およそ2100万ビットコインで上限に達します。ビットコインの送金アドレスと受金アドレス等などを含むブロックチェーンの最初の取引履歴には、2009年1月3日18:15:05と記録されているそうです。

 今後は、このような仮想通貨に利用されているブロックチェーンの分散型台帳技術が、各方面(国際送金、土地登記、証券等の分野)に応用されると期待されています。

以上